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酒田市内の高校から物理・化学・数学を武器に、東北大へ行こう⑧「中学時代の勉強法」

更新日:2019年7月6日

~東北大学(理系)に現役合格するための具体的戦略~

※当ブログは「うちの息子(娘)結構賢いほうだと思うんだけど、東北大入るためにはどんな勉強したらいいんだろう。・・東北大入試ってどれくらいのレベルなんだろう・・・」

とお悩みの保護者の方、あるいは東北大(理系)に入りたいとガチで考えている酒田市近郊にお住まいの現役高校生の皆さんのために、バブル期の「受験戦争」を戦い抜いてきた現役の受験屋が書いています。参考になれば幸いです。



【第8章:中学時代の勉強法】


※すでに高校入学済みの方にとっては、あまり役に立たない内容ですのでご了承ください。以下の内容は現在中学生で、将来的に旧帝大や国立大医学部医学科などの難関大を目指す人、あるいはその保護者の方に向けて参考になれば、という目的で書いてます。

①『高校入試の得点について』


 以下は、とある中学生の山形県公立高校入試における得点です。あくまでも架空の。さて、難関大理系現役合格に最も近いと思われる人は誰でしょう?


Aさん: 国 数 英  理  社  計

80 80 80 100 100 440


Bさん: 国 数 英 理 社 計

     70 90 95 75 70 400


Cさん: 国 数  英 理 社  計

     60 100 90 70 50 370




 もちろん3人とも十分に可能性ありますが、得点状況だけで推測するならば、BさんとCさんはほぼ互角。Aさんは他二人に比べやや劣る、と見ます筆者なら。着眼点は「数英」の得点のみ。他教科はほぼ見てません。


 おそらく最も真面目でやる気があって、精神年齢が高いのがAさんでしょう。ただし数英の得点がちょっといまいちなのが気がかり。この得点状況はとにかくやれば点がとれる教科に走ってしまったからなのか、それとも数英がっつりやったんだけどこうなってしまったのかによって評価が分かれるところ。


 逆にCさんは気分屋で暗記作業が嫌いな可能性あり。素質はピカイチですが、精神年齢がかなり低めの恐れあり。現時点では。ただしこういうタイプが本気で勉強し始めると高校では間違いなく大化けします。中学の時は総合力でAさんには全くかなわなかったものの、高校で本気出して一気に抜き去ることも十分可能。といいますか実際高校に入ってから、中学時代は絶対に追い抜けなかった人をいとも簡単に追い抜いてしまう人って結構います。


 とにかく中学生の時は「数英」の重要度が極めて高い。なぜなら基本事項がそのまま高校内容へと受け継がれるから。中学内容はわかっているという前提で高校授業は進みますから。中学数学・英語に穴があると、高校数学・英語はかなり厳しい戦いとなります。高校入試では少なくとも9割くらいは取れる力をつけておきたい。


 理科・社会は高校では選択教科となりますから、例えば中学次にがんばって暗記した歴史が大学受験では一切必要ない可能性が結構あるんですね。あるいは理科でがんばってやっと解けるようになった天体系の問題も、大学入試では一切関係なくなります。


 大学入試を最大の目標とするならば、高校入試の合計得点をとにかくあげようとするがあまり、お手軽系の教科に多くの時間を費やす勉強はあまりおすすめできません。中学次はとにかく勉強の大半を数学と英語に費やすべし。高校でもそうなんですが、全教科バランスよく勉強する、かける時間も全教科ほぼ同じ、というのは難関大現役合格を目標とするならば実はかなり効率が悪いことをお忘れなく。ただし、そうは言っても高校入試は合計得点勝負ですから、志望校に受からないようでは困りますね。


 中学1、2年の時は数学と英語にほとんどの勉強時間を当て、3年次は自由に勉強できるような態勢を取っておくというのが現実的といったところですか。ほんとは中学数学・英語が仕上がったら他の教科を勉強するというよりも、中学生のうちに高校数学・英語に入ってしまうくらいが理想的ですが、高校入試を考えるとそうもいかないのが頭の痛いところ。そう考えると、やはり中高一貫校の有利っぷりは半端ないと言わざるを得ない・・・。



②『教科別山形県公立高校入試対策』


 仕上げる教科の順番は数・英→国語→理科→社会。一度できるようになったら忘れるとかあまりない教科から仕上げるべし。


【数学】


教科書内容を一通り早めに仕上げ、厚物→過去問→「全国 高校入試問題正解」(旺文社)の順にしっかり演習。学校の授業で中学内容を全て習い終わってから演習に入るのでは時間が足りない恐れあり。特に演習量を多めに確保したいのは「関数の応用」「図形の証明」「方程式の文章題」といったところ。


 ちなみに『文章問題苦手です』はダメ、絶対。『文章問題無理=難関大無理』ということは強く意識すべし。旧帝大はたとえ文系であろうとも、二次試験にほぼ間違いなく数学ありますから。文章読んで、求めるものxとおいて式をつくる、これができないと高校数学だけでなく物理、化学にまで悪影響が及びます。


 まずは「関数」系の問題だけを集中的に解きまくるなど、単元毎に一つずつ仕上げていく要領。今日は過去問全教科一年分、明日も過去問全教科一年分、みたいな勉強法は全単元が一通り仕上がってからの話。どの教科にも言えることですが、まずはこの教科のこの単元だけにしぼって集中トレーニングする、というような勉強法が効率的。


 大問4つのうち、4の最後の小問以外は絶対に点を落とさないくらいの覚悟で勉強したい。ちなみにいわゆる「補助線」引かないと解けない系の問題がもしあったら、無視しても構わない。大学入試でオリジナルの補助線引かないと解けない問題は皆無に等しいから。



【英語】


 重要文法だけを早めに会得し、厚物→過去問→「全国 高校入試問題正解」(旺文社)の順にしっかり演習。中学英語の単語・文法は分量がめっちゃ少ないので、独学による予習も十分可能。基本文法をしっかりおさえ、長文読みまくり解きまくりの方針で。自由英作文は小学校低学年でもわかる日本語を英語に変えるイメージだと書きやすい。スペルに自信のない単語は使わないこと。絶対に満点とるくらいの気持ちで勉強したい。英語という教科は勉強したぶんだけ必ず得点となって帰ってきます。「英語は裏切らない」が受験界の不文律。



【国語】


 過去問5年ぶんくらいこなせば必要十分。国語に関しては、「全国 高校入試問題正解」とかやる必要なし。厚物すらやる必要ないかも。なぜなら各都道府県で出題傾向がかなり違うから。とにかく設問に対する答えが本文中のどこに書いてあるか探すだけ。7割取れれば十分。得点7割を8割以上に引き上げようと時間をかけて勉強するのは非効率的。その時間があるなら他教科に回したい。


 最後の作文は字数制限と誤字脱字、原稿用紙の使い方等に気をつけるだけ。作文配点18点中、13点ゲットできればまあいっかくらいの気持ちで。時間切れで字数足りなかったとかはダメ、絶対。それだけでものすごく減点されます。作文は間違いなく「減点法」による採点となります。


 採点者はあなたが書いた作文の内容がいかに素晴らしいかを見るのではなく、どこか減点できるところがないかをくまなく探してきます。これは英作文も同様。自信のない漢字は使わないこと。口語表現もはっきり減点対象。内容に点数つけるのはかなり難しいということをおぼえておくべし。


 文法に関しては品詞の区別くらいができれば十分。これは格助詞で、とか細かい文法に膨大な勉強時間を費やすのは非効率的。大学入試でもほぼ出題されませんから。



【理科】


 物理→化学→地学→生物の順で仕上げたい。たとえば「電流」のところを仕上げたいなら厚物と「全国 高校入試問題正解」の電流系の問題に限定してひたすら解きまくる。もちろん理解した上で。過去問は単元別攻略が終わった後の定着確認に使うなどがおすすめ。山形県入試理科の場合、他県に比べ記述問題が多いのが特徴的といえる。



【社会】


 まずは歴史から仕上げたい。歴史の大問2つのうち、江戸時代までが一つ、明治以降が一つ、というのが定番。最初は江戸時代までを一つの区切りとして、厚物、過去問、「全国 高校入試問題正解」等で演習しながらおぼえていく。教科書全部暗記してからとか思わないこと。萎えるから。教科書はさらっと読んで、あとは問題で問われたことだけおぼえていけばいいくらいの気持ちで。ある程度問題こなしてから教科書読むと、かなり頭に入ります。

 

 教科書の要点をまずはきれいにノートにまとめてから、とかはおすすめしない。そんな時間があるなら、まずは江戸時代までに限定して問題をがっしがし解きまくるべし。最初は覚えてないことだらけでも気にしないこと。おぼえてないなら即答え見てかまわない。


 それからこれは全ての教科に通じることですが、正解できなかったところの解答を赤字で書き写すという作業は永遠におすすめしない。受験ガチ勢は、その作業だけは絶対にやりません。なぜなら非効率的であることを自らの体験を通して知っているから。赤字で書くと記憶に残りやすいという科学的根拠はないから。正解できなかったところは問題にしるしつけて、完全に自力で超余裕で正解できるまで、連続的に繰り返し解き直すしかないですね。




 最後まで読んでいただいてありがとうございました。東北大対策ブログは以上となります。東北大学はあなたのような優秀な人の入学を心待ちにしているはずです。



第7章「時間の使い方」はこちら。    

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